血行不良というのは毛細血管が消えていくことです
 


血行不良というのは毛細血管が消えていくことです

 「血行不良」という言葉はよく聞く言葉です。それでは、血行不良というのは具体的にどのような状態なのでしょうか。「血行不良」というのは、毛細血管が消えていくことです。

 血液は、心臓から動脈へ送り出されます。動脈は枝分かれしてすべて毛細血管になります。その毛細血管は再び集まって静脈になり、心臓へ血液を送り返します。枝分かれした毛細血管の太さは一様ではなく、太いものから中ぐらいのもの、ごく細いものなどの異なった太さの血管で構成されています。木の枝が枝分かれして次第に細くなっているように、毛細血管も枝分かれして次第に細くなっています。

 そして、夏の暑いときにはごく細い毛細血管まで血液を循環させて、体内の熱を放出します。反対に冬の寒いときには、細い毛細血管には血液が流れなくなり、体温を保つ仕組みになっています。


 神経難病に取り組み始めたとき、パーキンソン病とか脊髄小脳変性症の運動障害は、血行不良により体がマヒした状態で、血行不良が進んでいくことによりマヒも強くなり運動障害が進行していると考えました。

 そこで、血行不良というのは、具体的にどのような現象なのか考えました。そして、血行不良というのは、毛細血管の細いものから順に血液が流れなくなって消えてしまい、血液の流れ道がなくなっていくことだと考えました。 しかし、どこを調べても、そのような血行不良についての具体的な記述は発見できませんでした。

 どうやったら毛細血管の状態が確認できるかと考えているうちに、眼底写真がひらめきました。目は、人間の体の中で唯一、毛細血管の状態を直接見ることができるところです。その毛細血管の状態を写真に写したのが眼底写真です。

 眼底写真を集めてみれば、運動障害の進行とともに毛細血管が消えていく様子が確認できるはずだと考えました。そこで、運動障害が強い人と弱い人と健康な人の眼底写真を集めてみました。そこには、私の思っていた通りの毛細血管が写っていました。

 健康な人の眼底写真には、枝分かれしたごく細い毛細血管が写っているのに対し、運動障害がある人の眼底写真には、ごく細い毛細血管は写っていませんでした。細い毛細血管が消えているのです。そして、運動障害が強い人ほど毛細血管も少なくなっていました。
 
 眼底写真を集めてみて、「脊髄小脳変性症は、毛細血管がなくなっていくことで、神経系に機能異常が起こったもの」という考えに確信を持ちました。私が集めたのは、パーキンソン病のごく初期の人と、脊髄小脳変性症がかなり進んだ人の眼底写真です。もし疑問に思われる人がいましたら、健康な人と、脊髄小脳変性症の病名が診断されるような症状を持った人の眼底写真を集めてみてください。毛細血管の状態に明らかな違いがあるのを確認できると思います。


株)新興医学出版社発行 阿部康二 編著 脊髄小脳変性症の臨床 のP139 「脊髄小脳変性症の眼科的所見の特徴」をめくっていただければ、毛細血管がほとんど消えてしまっている眼底写真が掲載されています。これだけ毛細血管がなくなってしまえば、目に異常が起こって当たり前だと思います。眼科的所見の特徴といわれると、医学的に大変なことが起こっているように思われますが、当たり前のことが起こっているだけだと私は思います。

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