脊髄小脳変性症のリハビリ 



日常生活における注意点と
よくある質問
お願い

脊髄小脳変性症のリハビリについて
 私が脊髄小脳変性症に取り組み始めた頃は、私がリハビリを勧めても、医師に相談すると「リハビリはやっても無駄です」と、まったく相手にされませんでした。最近になってやっとリハビリに取り組む病院があらわれてきましたが、まだ一般的ではありません。
 医師から、「脳の病変によって運動障害がおこっているので、脊髄小脳変性症にリハビリは効果ありません」 と説明され、あきらめている方がいます。これは間違いです。積極的にリハビリをすることは脊髄小脳変性症には非常に効果があります。極端にいえば、脊髄小脳変性症の薬は運動です。

日常生活における注意点 (新しい気づきがありましたら、その都度追加します。)
◆「二週間の検査入院で、症状が一気に進行した」 と、来院される方が口をそろえたように話されます。
 入院中、検査の時以外はすることがないので、ついついベッドでゴロゴロすることが原因です。たった二週間ベッドでゴロゴロするだけで、症状が急激に進行するのがこの病気の特徴です。このページを読まれているあなたが、もし検査入院前でしたら、入院中、「日中は極力ベッドで横たわらない」 ということをお勧めします。

脊髄小脳変性症は血行不良(冷え性)が大きく関係しています。日常生活では血行促進と体を冷やさないよう注意してください。

◆血行促進は出来るだけこまめに体を動かすことです、 筋肉を動かせば血液が動くと思ってください。 工夫して自分の体力に合わせた体操とかストレッチを一日に何回も行うといいです。他動的に手足を動かしてもらうのも効果があるでしょう。
 
◆体を冷やさない注意。
〇 例えば真夏の暑くて汗が流れ落ちているような時でも、アイスを一口食べるとたちまち汗が引いてしまいます。またパーキンソンの症状が進んだ方などアイスを食べるとたちまち体が動かなくなります。このように冷たいものの飲食は非常に体を冷やします。常温以上のものの飲食を心がけてください。
〇アルコール類は酔いがさめる時体の芯から全身を冷やしますので、種類に関係なく飲まない方がいいです。
〇夏でもシャワーだけでの就寝は良くないと思います。ゆっくりと湯の中で体を温めることをお奨めします。腰湯等はいいですよ。
〇冬場はまめに布団乾燥を行って暖かい寝具でおやすみください。

◆杖の使用について。
初期の方で杖の使用をためらう方が時々います。杖を使っていると周囲の人が気をつけてくれますので、周囲の人への運動機能障害PRのため積極的な杖の使用をお奨めします。

◆嚥下障害の対処としてこのような方法があります。(私がやっていた方法で、効果は実証済みです。)
飲食の前に、少し熱めのお茶などを一口飲んでみてください。のどの奥が活性されるのでしょうか、飲み込みやすくなり、誤飲、誤嚥なども改善されます。

◆足がつったとき
熱めのお茶を飲んでおなかの中を温めてみてください、足のつりがたちまち解消します。(ほかにも方法はありますが、これが一番のお勧めです。)

◆車の乗り降りの対策
皆様、車の乗り降りには大変な思いをされていると思います。この位置に取っ手を付けることで、乗り降りが大変楽になります。


◆パーキンソン病の方からも脊髄小脳変性症の方からも、「薬を飲んでいてもいいのでしょうか、かえって悪くなるようなことはないでしょうか」といった、薬についての質問をよくされます。私は、薬についての知識はありませんが、パーキンソン病とか脊髄小脳変性症のメカニズムに関しては熟知しているつもりです。そのメカニズムから考えられる病気と薬の相関関係について、私はこのように思っています。
○ これらの疾患を増悪させる作用のある薬はあるようですが、これらの病名がついた疾患に対して、そのような薬が処方されることはないと思います。
○パーキンソン病については、「抗パーキンソン病薬はあまり飲まない方がよい」と、主張する医師がいます。しかし、パーキンソン病とか脊髄小脳変性症の治療薬として処方されている薬が、病気を進行させることなどあり得ないと私は思っています。 処方された薬は、安心して飲んでよいと思っています。
○パーキンソン病、脊髄小脳変性症の治療薬については、このように思ってください。
 これらの病気を治す薬はありません。まず、薬は病気を治すものではないということを理解してください。
 病気が進行するにつれて、さまざまな症状に悩まされるようになります。この不快な症状に対処する対症療法が薬の役割ですが、それには副作用が絡んできます。
 したがって、作用と副作用のどちらを選択するかが、薬を服用する基準と思ってください。
 薬を飲むことで楽になるなら飲んだ方がよいと思います。薬の副作用で不快になるようなら飲まない方がよいと思います。
 
◆家族の方は、このようなことを心がけて介護されることをお勧めします。
 定期通院している患者さんが、「先日テレビで、多系統萎縮症の患者さんのことを放映していました。その方は、3年ぐらいで全くの寝たきりになっていました。それに比べると、私はまだましな方だと思いました」と話されました。私が、「その方の奥さんは、実にかいがいしくご主人の面倒を見ていませんでしたか?」と尋ねると、「はい、私なんかが到底まねができないくらいご主人の面倒を見ていました。」と話されました。
 ときどき、医師の説明を聞いて「たいへんな難病になってしまった」と、家族の方が本人を気遣って至れり尽くせりの介護をされる方がいます。本人は、することがないため、必然的に体を動かす機会が少なくなります。その結果、症状は加速度的に進んでいきます。
  この、多系統萎縮症の患者さんの場合が、その典型的なケースです。
「手は出さない、目は離さない。」というのが介護の基本です。手を貸すのは簡単ですし、ことが早く運びます。しかし、手を貸すことで、病気の進行は早くなります。

よくある質問


◆治りますかと質問されます。
正常な日常生活をおくっている人はいますが、医者から治ったといわれた人はいません。医者は「いつまでも歩けることは良いのですが・・・?」とか「この病気はよくなることはないはずなんだが・・・?」とか「薬いりますか・・・?」といって頭をひねっているだけです。

この病気は、10年、20年といった長期にわたり運動機能が少しづつ低下してきた結果、日常生活に支障をきたすようなったものです。その低下した運動機能が回復します。
 ○歩行時のふらつきがなくなり、軽快に動き回れるようになります。
 ○手足のふるえなどがなくなり、小さな字も書けるようになります。
 ○言葉が正常に話せるようになり、会話が楽しくなります。
 ○べんぴとか排尿障害なども改善され正常になります。
 ○脳の萎縮は進行が止まります。回復はしません。
何の不安もなかったころの、平穏な日常生活を取り戻すことができます。 

◆運動障害が回復したあとも通院が必要ですか?再発しないでしょうかと質問されます。
05年10月に施術を終わった男性Eさんからも、06年に施術を終わった女性Mさんからも症状が悪化したような報告はありません。これらのことからの推測ですが、回復した運動障害が再発することはないだろうと考えています。

◆どれくらいかかりますかと質問されます。
この問題にはまだはっきりとした回答はできません。今後の課題です。
目安として、週2〜3回または月に1回1週間前後の定期通院で、1〜3年ぐらいかかると思ってください。また、定期通院されている方の回復状況を参考にしてください。

お願い

◆その日の体調で、症状は良かったり悪かったりを繰り返しながら少しずつ改善していきます。そのため悪くなったとき、よいときを基準にして物凄く悪くなったと感じるようです。久しぶりに会った知人が驚くほどに症状が改善されていても、本人とか家族の人は逆に症状が悪化しているように感じると話します。
症状はきわめてゆっくりと回復するため、日常生活にほとんど支障がなくなるぐらいまで運動障害が改善されて初めて、運動障害が改善されていることに本人も家族の方も気づきます。

運動障害が改善しているのを本人も家族の方も実感できないため、何が何でもという強い思いの方でなければ通院は続いていません。もしあなたが、私の治療法に対してどうしたものかと迷われているのでしたら、たとえ体験されても続かないと思いますので、来院はご遠慮ください。
ちょっと1〜2回試してみようというのは、お金の無駄になりますし、 「あそこへ行ってみたが、たいした効果は無かった」等いわれるのは私としても心外なもので、よろしくお願いします。

脊髄小脳変性症の回復過程

脊髄小脳変性症の人はほとんどが低血圧、低体温ですが、血行不良が改善するにつれてまず血圧とか体温が正常(血圧は120、体温は36度以上)になります。その後本格的に回復していくようです。

施術当初は、血行不良が改善するのに血圧の上昇が付いていかないため、ふらつきがかえって強くなります。

脊髄小脳変性症では臨床と病理の解離がみられ、タイプによって当然出るべき症状が隠れていることがあります。そのため、回復過程で隠れていた症状が発現し、症状が悪化したように感じることがあります。このようなタイプでは、隠れていた症状はすべて発現します。

隠れている症状の中で一番厄介なのが血圧の異常です。回復過程で200を超すような高血圧になったと思ったら、今度は70を切るような低血圧になるという、血圧異常に襲われる方がいます。そこまで行かなくても、血圧が低くなってすぐ疲れる。症状が進んでいるのではないかと不安に思われる方がいます。
脊髄小脳変性症の方は、血行不良からほとんどが低血圧です。血行不良が改善されて正常になってくると、今度は運動とか食事などで特定臓器に血液が集中した場合、血圧を上げて血液を供給する血圧調整が必要になってきます。しかし、今まで血圧調整を休んでいたため、血圧調整機能がうまく働かなくなっている可能性が推測されます。
正常な状態であれば運動をすれば血圧は上がりますが、この場合は運動をすれば血圧はさがります。正常な人は朝と比べて夜のほうが血圧は高くなりますが、夜のほうが血圧が低くなります。食事とか入浴によっても血圧が下がります。
血行不良の改善に伴い、血圧調整機能は正常に働きだすようになります。しかし、どれくらいで血圧が正常になるかは人それぞれで、まだ分かりません。

また、脊髄小脳変性症では疲労の感覚が消失している方がときどきいます。 具体的に言うと、 正常な人は施術後は疲労がとれて体が楽になったと感じるのですが、脊髄小脳変性症の方は痛み以外の感覚が無いようで、「何をやっているのだろう、こんなことで本当に良くなるのだろうか」としか感じられません。このような方は、 消失した疲労感覚が戻ってくると体が軽くなったとか楽になったといった気持ちよさを感じるようになります。

 

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